佐々木朗希、配置転換は「当然の選択」?米メディアが指摘する苦境の本質
勝利をつかめない——78球での降板が語るもの
グラウンドの外でも、彼の話題は尽きることがない。
ドジャースの佐々木朗希が、またしても白星(勝ち投手の権利)を手にすることができなかった。打線が3点を先制してくれた試合。5回を投げ切れば勝利投手の権利が得られる——そのはずが、肝心の5回途中に3失点を喫して降板。援護をみずから消してしまう形となった。
試合後、佐々木本人は「リードを守り切った状態で降りるべきだったなと思います」と、悔しさを滲ませながら一問一答に応じた。言葉は静かだが、そこには確かな焦りが見える。ロバーツ監督も「少し難しくなった」「何とか食い止める」と説明したものの、現状への苦慮が言葉の端々に滲んでいた。
技術的な課題として目立つのは、4回以降の不安定さだ。直球(ストレート)を中心に組み立てながらも、ストライクゾーンに入る割合が50%程度にとどまり、制球の改善は見えてこない。「置きにいく球」——つまり、ゾーンに入れることだけを意識して勢いのなくなった球——も増えており、打者に狙われやすい状況が続いている。
「当然の選択」と評される配置転換——その背景にあるジレンマ
こうした状況を受け、米メディアは佐々木の配置転換を「当然の選択」と報じた。辛辣な言葉も飛び出している。「まだ力不足だ」「メジャーで投げるには…」という声も一部から上がっており、日本で完全試合(一人の走者も出さずに9回を投げ切る完璧な試合)を達成したエースへの評価が、渡米後にここまで揺らぐとは想像しにくかっただろう。
ただ、佐々木自身が興味深いジレンマを明かしている。週に1度の先発登板というペースの中で、「フォームは時間かかる」と語り、短期的な結果と長期的なフォーム改善を「分けて調整」しているというのだ。毎週マウンドに立つプレッシャーを抱えながら、同時に根本的な投球フォームを作り直そうとしている。これは並大抵のことではない。
同じドジャースには大谷翔平、山本由伸という日本人メジャーリーガーの先輩がいる。両者との「決定的な差」として指摘されるのが「レジリエンス」——逆境に打たれても折れずに立て直す力だという見方もある。経験値の違いと言ってしまえばそれまでだが、佐々木はまだ23歳。積み上げる時間はある。
今の苦しみは、メジャーという舞台が彼に突きつけている本物の洗礼だ。それをどう乗り越えるか——次の登板で、少しでも「先発投手・佐々木朗希」の片鱗を見せてほしい。
出典: サンスポ
