防御率2.10の静かな怪物——山本由伸、1登板ずつ積み上げる先に見える景色
数字が、言葉よりも雄弁に物語っている。
ドジャースの山本由伸が、着実にMLBの舞台で存在感を刻み続けている。派手なアピールも、大げさなコメントもない。それでも試合を重ねるたびに、彼の「本物さ」がにじみ出てくる。
冷静すぎるエース、その自己分析の深さ
本人はいたって落ち着いている。「1登板ずつ積み上げていく」——そう語る山本の言葉には、焦りも慢心も見当たらない。これだけの数字を残していれば、もう少し誇らしげにしてもいいはずなのに、と思ってしまうほどだ。
今季すでに4度のQS(クオリティスタート=先発投手が6イニング以上を投げ、自責点3以内に抑える好投の基準)を記録している。単純計算で、登板した試合の大半でチームに「勝てる試合」を届けているわけだ。エースに求められる仕事を、静かに、確実にこなしている。
チームメイトの大谷翔平との関係にも触れたという。同じ日本から渡ってきたふたりが、世界最高峰のリーグで肩を並べる——その関係性は、単なる「同僚」を超えたものがあるのだろう。山本にとって大谷の存在がどれほど心強いか、言葉の端々から伝わってくる気がする。
次の相手はジャイアンツ、3勝目へのシナリオ
そして迎える5度目の先発登板。相手はサンフランシスコ・ジャイアンツだ。中6日(前回の登板から中6日間を空けて臨む、先発投手の標準的な登板間隔)というコンディションも整った状態での登板になる。
打線の好調さも追い風だ。山本が試合を作れば、ドジャース打線がきっちり援護する——そんな好循環が生まれつつある。シーズン序盤にもかかわらず、すでに「勝ちパターン」が見えてきた感がある。2勝止まりの白星(勝ち星)が、この登板でついに動く可能性は十分にある。
「積み上げていく」という言葉が、今の山本の姿勢をすべて表している。一気に爆発するタイプではない。でも、気がついたら誰も追いつけないところにいる——そういう怖さを持つ投手だ。22日のジャイアンツ戦、山本由伸がまた一枚、自分の物語のページをめくる。
出典: dメニューニュース
